カスハラ防止に関する動向について

昨年11月26日、カスタマーハラスメント(カスハラ)の防止条例案が、定例北海道議会に提出、可決され、来月4月1日より施行されます。同様の条例は昨年10月に東京都で可決されていますが、議員提案による防止条例の成立は初めてで、実は、北海道でカスハラ防止条例が施行されることは、あまり周知されていないように感じます。
そこで、北海道のカスハラ防止条例について、ポイントを纏めました。
背景と目的
顧客の過度な要求や迷惑行為(カスタマーハラスメント)は、従業員の心身に悪影響を及ぼし、離職や事業継続の困難を招く問題となっています。本条例は、道民・事業者・自治体が協力し、カスハラ防止の意識を社会全体で共有することを目的としています。
条例の基本的な考え方
【カスタマーハラスメントとは】
o顧客の不適切な要求や言動により、従業員の職場環境が害される行為。
•道民・顧客の責務
oカスハラを行わないこと。
•事業者の責務
o従業員をカスハラから守る対策を講じる。
•北海道の役割
o防止策を策定し、自治体や関係機関と連携。
具体的な施策
•指針の作成:事業者向けに適切な対処方法を提示。
•情報提供・相談支援:カスハラに関する情報収集・提供、相談窓口の整備。
•人材育成・啓発:専門人材の育成や道民への啓発活動。
•関係機関との連携:企業・労働団体と協力し、対策を推進。
施行と見直し
•令和7年(2025年)4月1日施行。
•施行3年後に見直し、その後5年ごとに改正を検討。
この条例により、すべての人が安心して働き、快適な生活を送れる社会の実現を目指します。
また、条例のみならず、法律(労働施策総合推進法:いわゆるパワハラ防止法)でも、「職場における顧客等の言動に起因する問題に関して事業主が講ずべき措置等(カスタマーハラスメントの防止対策を措置義務する等)」が、改正項目に掲げられ、今通常国会に提出される予定です。
今のところ、カスハラ対策の措置義務はありませんが、適切に対応しなければ、会社の安全配慮義務違反を問われることもあります。
また、カスタマーハラスメント対策は、業種・業態により対応策が異なるため、カスハラ対策の方針やマニュアル作成に時間を要します。
私は先日、日本ハラスメントリスク管理協会より、「カスハラリスク管理者」に認定を受けました。カスハラ対策について、「何から始めたらいいの?」、「どう進めたらいいのかわからない…」など、御座いましたら、お気軽にご相談ください。